タイム ネタバレナシとネタバレアリ感想

金は時なり

ネタバレなし

あらすじ


近未来、人間は25歳で成長が止まるようになっていた。死ぬまでの時間すなわち寿命が通貨となっている世界である。貧民街に暮らすウィルはある日、時間を大量に持った富裕層と会うが……


プロットからしておもしろいし、斬新であると思います。まあSF映画なんてある程度斬新じゃないと困るんですけど。ただその期待値が高いゆえに肩透かしを食らった人もたくさんいるようです。一方でこれは資本主義のアンチテーゼだ、となんだか小難しいことを考え絶賛している人もまあまあいます。
僕はこの映画を娯楽作品として十分に楽しめましたし、多少なりとも学ぶものがありました。
それから吹き替えで観る人はヒロインが元AKB48の篠田麻里子であることを念頭に置いてください。

ネタバレあり

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娯楽作品としてつまらないみたいな意見を結構見ますが、僕はウィル母が少しの時間の差で死んでしまったシーンに引き付けられたり、ギャンブルのシーンでは緊張感があったりで退屈せずに見れたんですがね。

それはさておきこの映画の感想には「時は金なり」という言葉がたくさん出てきますが、僕はむしろ「金は時なり」なんではないか、と思います。もちろんそんな言葉はないんですが「時は金なり」だと時間の重要性について語っている気がしてなんだか違う気がします。
映画のタイトルはタイムだから合ってるだろ!って言いたい人もいるでしょうけどこれはお金についての作品だと思います。
格差社会と言われる現代にも一つだけ平等なものがあると思います。それが時間であると僕は考えます。
ところがこの映画の世界では時間すら不平等です。この世界は時間が通貨になったのではなく、金で時間すら買えるようになった世界です。

これは現代にだって当てはまります。徒歩よりバスで移動するのを選択することだってバスに行くことによって浮いた時間を金で買ってるともいえます。
この映画の富裕層は貧民層みたいにあくせく働いていません。貧民層は働かなければ生きていけないのに。富裕層は金で働かない時間を買っていると考えられます。

寿命にしたってこの映画ほどじゃないが現代だって多少伸ばせます。延命措置だって金がかかるので貧乏人は長く使えませんし、そんなものがあるか知りませんが金さえあれば臓器を買うこともおそらく可能でしょう。

タイムの世界では不老不死が可能なんでしょううが、現代ではそうじゃないです。
と言いたいところですが、オーブリー・デ・グレイ博士によると20年後には人間の寿命は1000年を超えるかもしれないと述べています。これだって貧乏人は恩恵を得られないでしょう。金持ちしか受けられません。
金がすべてを支配するタイムの世界はそう遠くないのかもしれませんね。

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