セブン ネタバレナシとネタバレアリ感想

七つの大罪をモチーフにした作品

ネタバレなし

あらすじ


大都会のとある場所で死体が発見された。被害者は肥満の男であり、死因は内臓破裂だった。彼は銃で脅され、食べることを強要されていたのだ。そして現場には犯人が書いた暴食の文字が残っていた。


グロテスクな表現が多いので苦手の人は要注意。
僕は幽霊とかゾンビとかそういう現実にはいないものに恐怖は覚えません。こういう人間の怖さの扱う作品のほうがよっぽど精神的に来ます。
それと七つの大罪について何も知らない人もいると思いますが、大丈夫です。劇中でちゃんと説明されますし、僕も何の知識もなかったけど楽しめました。
Wikipediaはストーリーが最後まで書いてあるのでおすすめしません。

デヴィッド・フィンチャー監督のファンになった一作です。サスペンスが好きなら絶対お勧めです。

ネタバレあり

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つくづくよきできた映画だと思います。後味が悪いとしてよく名前があがりますが、犯人が作り上げた芸術に一種の感動すら覚えました。もちろん人殺しはダメだけどさ。
サスペンスって事件を解決する主人公より犯人役のほうが重要だと思います。犯人が主人公の作品もありますがそれだと魅せ方が大きく変わってしまいます。
犯人の個性がそのまま作品の個性になる、というのが僕の考えです。

よく衝撃の結末って感じで紹介されるけどああいう紹介は良くないでしょう。ビックリ箱は中身を知らないからビックリするわけで、たとえ中身を知らなくてもビックリ箱だという事実さえ知っていれば開け方が変わってしまいます。
まあそういうプチネタバレを食らってからこの作品を見たんですけど、当初はどうせサマセットが犯人だろうと思っていました。ところが犯人は意外な人物でもなんでもなかったわけです。そして結末に衝撃を受けましたよ。プチネタバレを食らっていたのに十分楽しめたのは奇跡でしょう。
僕みたいに犯人がサマセットだと思っていた人は多いと思います。いかに衝撃の結末が犯人を意外性のある人物にするだけの作品が多いかを物語っていますね。
ところがサマセット犯人説もあったりするのが興味深いです。

結局犯人の正体が何もわからないのがいいね。過去の生い立ちなんかを描写したらこの映画の不気味な雰囲気が台無しでしょう。あえて触れないっていうのも時として大事。

これを意識した映画はおそらくでてこないでしょう。パクリ扱いされるのがオチですし、超えられるはずがありません。