こういうホラーは大歓迎
ネタバレなし
あらすじ
3人目の子供を流産したケイトと夫ジョンは、悲しみを埋めるためエスターという少女を養子に迎える。しかし彼女の正体は……。
もうポスターが怖いですね、目に焼き付いています。
僕はホラー映画はあまり得意ではありませんが、これは大好物。この手のジャンルでは珍しく122分と長めです。でも冗長ではないですよ、オススメ。
ネタバレあり
いや~、裏切られました。
最初は流産した子の魂が憑依したのかという典型的なオチを考えましたが、あの家族は別に悪いことはしていないよなと思い、その考えは排除。
次に僕はエスターの正体がロシアから来たということと殺人スキルが高すぎることからロシアで訓練されたスパイでは?という頓珍漢な推測をしていました(笑)
ただ父親にだけ敵意を向けていないということには自力で気づけました。味方が欲しかったからか?とも思いましたがじゃあそもそもどうして父親以外に敵意を向けているのか、ひょっとして父親が重要なカギなのでは……とまでは考えられたんですけどね。
結局、エスターの正体は下垂体性機能不全という病気を持つ33歳でした。よくできたオチですね。歯医者に行きたくないという伏線は見事。
てっきりエスター役のイザベル・ファーマンは本当にそういう病気なのかと思いましたが、普通の子供のようです。メイクを落とした老けたエスターは、むしろ女優側が老けるメイクをしていたんですね。
原題はOrphen。孤児という意味ですが別に変える必要なかったのでは?
マックス役のアリアーナ・エンジニアは本当に聴覚障害を患っているようですね。名演だったのでエスターの次に印象に残っているキャラです。
それから3番目の子を流産したからといって養子を迎えるのはどうかと……。子どもたちの気持ちを何も考えていないですよね。おまけにマックスは手のかかる子供なのに。ダメな夫婦だからこそ、この映画は輝くんでしょうけど。
最後は一番アホだった父親は死にましたが、エスターも死亡し、彼女と戦い抜いた家族3人は生きているのでホラーにしては珍しく後味の良い結末でした。
ケイトってなかなか腕っぷしが強いですよね。エスターに浴びせたビンタも血が出るほどだったし、最後のキックもかなり強烈でした。天窓を割ってエスターに飛びかかるシーンはかなりかっこいい!子を守る母の力は強い!
でもエンディングは怖すぎです(笑)こういう現実的なホラーもっと増えないかなあ、もう幽霊だのゾンビだのはうんざりです。