サスペンス映画の傑作
ネタバレなし
あらすじ
5人の悪党が警察の面通しのため集められる。彼らは赤の他人であるがこれをきっかけに協力して宝石強奪を企むが……
サスペンス映画の傑作はないかと聞かれたらこれをお勧めします。気楽に観るような映画ではありません、どっしりと構えて観賞してください。
Wikipediaにはネタバレが載っているので注意。
ネタバレあり
どんでん返しとして有名な作品。カイザー・ソゼの正体は僕の予想通りでしたがそれなのに最高におもしろかった!理由はやはり伏線を貼るのがうまいからでしょうね。
・コバヤシという名はどう見ても日本人なのに白人が演じている
・キントが刑事に詰め寄られたとき不自由なはずの左手で振り払ってる
・キントが刑事のコーヒーカップの裏(コバヤシ陶器)をじっと見つめている
・刑事が「キートンは生きているのでは?」と言ったときキントが少し微笑んでいる
……など探せばもう少しありそうですね。
冒頭のソゼの声がキントの声と全く一緒だという理由で気づいた人もいるようですね(笑)喋らせたのは失敗でしょうし、声優も山寺宏一あたりに依頼したほうがよかったのでは?
本作はラストシーンも秀逸ですね。「ふっと消えた」で暗転するのがカッコよすぎ!
ただこの映画、禁じ手を使っているという意見があります。かの有名なヒッチコックも一度使った嘘つきフラッシュバックというもの……これは登場人物の嘘を映像にしてはいけないというタブーらしいです。
僕はこれ、気にならなかったなあ。海外ドラマの大人気シリーズCSIが好きなんですが、この手法なんか多用されているんですよね。だからこういったものには慣れていました。当時にはそういった作品が少なかったから、批判されたのかもしれませんね。
しかし推理小説を書く時のルールでお馴染みのノックスの十戒やヴァン・ダインの二十則なんか今じゃ破られまくっているので禁じ手は時の流れとともに風化するものなんでしょう。
余談ですが、「Dr.House」で主人公ハウスが本作のネタバレを言ってしまうシーンがあります。僕はそのときすでに観ていたのでノーダメージでしたが、観ていない人への配慮がなさすぎだなあと思いました。それともあのドラマの製作総指揮は本作の監督でもあるブライアン・シンガーなので彼なりのジョークのつもりだったのかな?
それかもしかしたらビートたけしがラジオで言ってしまった日本の某ゲームの有名なネタバレである「犯人は○○(カタカナ2文字)」のようにアメリカじゃこのネタバレは常識なのかもしれません。