この患者おかしいぞ
ネタバレなし
あらすじ
精神科医サムは、ミステリアスな若者ヘンリーから自殺を予告される。彼はヘンリーを救おうと必死になるが……
感動のイリュージョン・スリラーというだけあってなかなか奇妙な映画です。ただ感動するかと言われたら……うーん微妙ですね。
一応、映像美が綺麗と賞賛されていますが僕はそうは思わなかったなあ。
ネタバレあり
結局妄想という僕の好みではないオチでした(笑)
真実は最初、少しだけ映る自動車事故っぽい映像とラストだけなんですね。
僕は伏線らしいものが何一つ見つけられなかったので調べてみました。
公式サイトに「迷宮からの脱出」なるものがあるようでしてそれにはいろいろ解説が載っています。
まずサムのズボンが短い理由から。要は事故があった直後ヘンリーはサムを下から見上げていておまけにサムはしゃがんでいたから裾が短くみえたから……らしいのですが、そんなものお得意の妄想力でカバーできるでしょ!
サムがなぜ自転車通勤をするのか……それはヘンリーにとって車はトラウマだから、らしいのです。でも別に大して不自然だとは思いませんでしたね。だってここはニューヨークなんでしょ?僕が映画や海外ドラマの知識しかないからでしょうけどNYってアメリカにしちゃ自転車で移動する人が多いし、車がなくても電車があるもんなという印象なんで。
双子や三つ子がたくさん出てくるシーンがありましたね。これはこの世界がパラレルワールドであることを示唆しているそうです。これは秀逸ですね、明らかに不自然でしたから。他の伏線もこれくらい納得できるものだったらよかったなあ。
酷いのは、なぜ少年時代の彼がNYにいるのかという欄。これはイリュージョンが破綻するシグナルだ、なんて書いてあるけど聞きたいのはそうじゃない!知りたいのはどうしてそのシグナルが少年時代なのかっていうことだよ!他の不自然な点は全部、あの交通事故と関連があるけどこれだけ無関係なんですよ。おそらく監督に聞けばちゃんと理由があるんでしょうけどこれは説明にすらなってないですね。
ラストは親切に脳年齢診断までありますよ、論理的思考では解けないNYの地理の知識が必要な項目まであるのに(笑)まあ僕の脳年齢は察してくださいな。
これって最初にヘンリーが事故に遭い、サムやライラと出会うっていう事実を映しておいたほうがよかったんじゃ?そのあと事故から生還した妄想を描いてラストは本作と同様に事故現場で終わればもう少し評価されたかも。ただそれだとオチがわかりやすくなりますけどね。