傷を負ったとしても
ネタバレなし
あらすじ
裏社会のヒットマンであるヴィクターは向かいのマンションに住むベアトリスと食事に出かける。ところがその帰り道、彼女は彼が人を殺す瞬間を目撃したことを告白する。口止めを条件に彼女の個人的な復讐の手助けを求めるが……
主人公は殺し屋ですがアクション要素はあまり期待しないほうがいいかもしれません。
ベアトリスの母役を演じたイザベル・ユペールを本作で初めて知りましたがすごく綺麗ですね。60歳前後でこれだけ美しい人はかなり珍しいと思います。
コリン・ファレル主演の映画では一番好きな作品です。
ネタバレあり
いやー、まさか最高の恋愛映画だったとは……
ハッピーエンドになるなんて思いもしませんでした。
傷を負ったとしても同じような人間同士でまた新たな関係が築けるってステキですよね。
電車の中でキスして終わるのが滅茶苦茶良い!Zazの「eblouie par la nuit」もピッタリでした。できればその歌で終わってほしかったなあ、スタッフロールでヒップホップが流れたときはかなり萎えましたよ。
ヴィクターがダーシーに言った「家族にお前が必要だから」っていう言葉は名言ですなあ。大切な家族を失って傷ついたヴィクターだからこそ言えるセリフですね。
ウサギの足のお守りが出てきました。ウサギは繁殖力が非常に高いので生命の象徴とされているようですね、このお守りはアメリカで昔爆発的に流行ったみたい。ヴィクターとベアトリスを救ったんだから効果は抜群ですね。
ちょっとした疑問なんですが、ベアトリスはあの運転手に民事訴訟は起こしたんでしょうか。飲酒運転をしたくせに三カ月で出てくるあたりかなりの有力者でしょうから金もたくさんふんだくれそうですよね。母と一緒なんだからそのお金で劣悪な環境から引っ越すとか考えてもよかったのでは?
それにしてもあの近所のガキたちはムカつきましたね。あいつらに対する復讐がすんでませんよ!
ラストのアルフォンスの屋敷の前に人を配備させておくべきでしょう。ダーシーが呼び出したのに何の対策もしてないなんて(笑)
ヴィクターもベアトリスがどこにいるのかもわかってないのに車で突っ込むなんてかなり危険ですよね。
ヴィクターが強すぎるのかアルフォンスたちが弱すぎるのか……元エンジニア1人すら倒せない犯罪組織ってダサすぎますね(笑)
こんな感じでツッコミどころはたくさんありますが、僕はかなり気に入ってます。
理由は僕も彼らほどじゃないけれど傷を負っているからかな。切ない気持ちになったけど前向きな気分になれた不思議な映画でした。