ムーンライズ・キングダム ネタバレナシとネタバレアリ感想

子供向けではない

ネタバレなし

あらすじ


ニューイングランドのとある島で居場所をなくした少年サムと少女スージーが駆け落ちをする。サムが所属するボーイスカウトのウォード隊長やシャープ警部が彼らを追いかけるが……


子ども同士の甘酸っぱい恋の話……と思っていたんですが子どもに見せたくない場面がちらほら。
12歳の少年少女がフレンチキスをするシーンがあるんです。フレンチキスは「軽いキス」じゃないですよ。それは誤用でして、本来の意味は真逆。子どもたちが熱いキスを交わす場面は正直引きました……濡れ場というほど大げさなものではないんですがね。
本作は1965年の話。ノスタルジックな風景に浸りたい大人向けの映画でしょう。黄色がかった映像は新鮮で目を見張ります。

それから吹き替えで観る人は最初注意してください。英語の音声が比較的長く流れますが、それはベンジャミン・ブリテンの「青少年のための管弦楽入門」という曲です。これがかなり変わっていてオーケストラの入門者向けに楽器などを説明するナレーション付きの作品となっています。つまり英語の音声はレコードに収録されている楽曲の一部とも言えるわけだから日本語に吹き替えないのは当然なわけです。

ネタバレあり

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前半はともかく後半からはおとぎ話っぽくなったなと思いました。いじめっ子だったボーイスカウトたちがいきなり仲間になったりサムが雷に直撃したのにピンピンしていたりサム1人で他所のボーイスカウトたちから追いかけられていたのに落雷後は仲間たちと合流していたり……と現実では説明しづらいことが多いですね。
その割にシャープが不倫していたり、劣悪な環境の児童収容所の話題が出たり、犬が死んだりとブラックな要素も散りばめられていました。
僕の好みではありませんがこういったファンタジーとリアリティの絶妙なバランスが評価されているのかな。

サムが網で捕まえた亀の腹に「アルバート」と落書きされていたのが気になりました。何か意味がありそうですね。

本作を寓話と捉えている人もいますが、僕は教訓らしきものを見つけることはできませんでした。

スージー役のカーラ・ヘイワードはなんとあのIQが高い人間しか所属できないメンサの会員(日本ならロザン宇治原や茂木健一郎など)らしいです。メンサのメンバーで子役経験がある役者ってノーラン・グルード、アシュリー・リッカーズ、そして大女優ジョディ・フォスターなど結構いますよね。子役はある程度頭が良くないと務まらない印象です。

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