月に囚われた男 ネタバレナシとネタバレアリ感想

低予算SF映画

ネタバレなし

あらすじ


近未来、宇宙飛行士のサムは月面基地でエネルギー資源であるヘリウム3を採掘をする孤独な任務についていた。3年の任期を終え、家族との再会が目前に迫っていたが彼の様子に異変が起き始め事故を起こしてしまう。


ダンカン・ジョーンズ監督がデヴィッド・ボウイの息子だと知りビックリ。邦題は父親が出演した作品「地球から落ちてきた男」とかけているんでしょう。
SF映画っていうのはスケールが大きくなりがちですので製作費も膨大な金額になることがほとんどですが、本作の撮影期間は33日間でおまけにたった500万ドルの予算で完成した作品です。それにも関わらずちゃんと成功を納めた監督は流石の一言に尽きます。
古典的なSFが好きな人にはオススメかな。

ネタバレあり

スポンサーリンク

ちらほら見えるハングル文字や別れの挨拶が韓国語な点、基地の名前がサラン(愛という意味らしい)だったことからルナ産業は韓国企業だと察することができますね。監督はきっと未来では韓国が大きな力を持つと考えているんでしょう。洋画におけるこういうポジションは昔は日本だったのになあ。時代は変わりましたね。

目覚まし時計の音声がチェズニー・ホークスの「The One and Only」なのが切ないです。ちなみに監督の次の作品である「ミッション: 8ミニッツ」にもこの曲が使われます。彼のお気に入りなのかな?

最後、ニュースの音声が流れるのは完全に蛇足。
わざわざ後味の良い話にしようとしたつもりが結果的に観客の余韻をぶち壊しているなんて皮肉ですなあ。

サムとガーティとの間に芽生えた友情のようなものが美しいですね。お互い会社の都合によって作られた存在だから通ずるところがあったんでしょう。ガーティの「Kick me」と書かれた紙を剥がしたのはサムなりの感謝の表現かな。でも僕、最初は少しガーティのこと疑ってたんですけどね(笑)

当たり前ですが、クローンを題材にした作品はどれも悲しいものが多いですね。法律で禁止されてるので安心……はできませんよね。ルナ産業みたいに隠れて作る団体はいつか現れるでしょう。
ひょっとしたらもういるかも?そもそももしかして僕はオリジナルじゃないかも?
でもどうせ分身を作るならサムのような優秀な遺伝子を持つ人間にしますよね。僕みたいなダメ人間のコピーなんか作ってもしょうがないでしょう。
自分がポンコツでよかったと初めて思いました(笑)

スポンサーリンク