もし年を取るごとに若返ったら
ネタバレなし
あらすじ
2005年、死の床に伏している老婆デイジーは娘のキャロラインにある日記を読み聞かせることを求める。その日記には老人として生まれ、年を取るごとに若返る男ベンジャミン・バトンの生涯が書かれていた。
本作はフランク・オズやロン・ハワードなど様々な監督によって企画が練られていましたが、年を取るごとに若返る男を表現するのは技術的に不可能だということで頓挫していました。ところがデヴィッド・フィンチャーが実写化不可能と言われていたこの作品を作り上げてしまったんですよね!かっけぇ!
ただ肝心の内容はちょっと期待外れだったかな。165分と長い映画だけあって少し冗長でした。
ネタバレあり
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設定自体は非常にユニークだけど正直言うとそれだけだったなあ。出オチと言われても仕方ないんじゃないかな。赤子のベンジャミンと老婆のデイジーが共に逝くシーンは印象的でしたが、「いや、でもこんなこと現実にはありえない」とどこか冷めた目で見てしまいました。歳を取るごとに若返るということが何かの例えであるとも思えませんでしたし……
そもそもベンジャミンが生きてきた道が数奇な人生には見えません。出てくる登場人物が良い奴ばっかなんですよね、十分幸せだったでしょう。彼がマイノリティーであることにもっと葛藤する描写が欲しかったです。まあ要するに僕が言いたいのは全体的にフィンチャーの作品っぽくないってこと。
あと僕てっきり赤ちゃんの時点で大きい老人なのかと思ってました。いや、さすがにそれじゃホラーか(笑)
現代のパートはテンポを悪くしているだけではないでしょうか。それからハリケーンの意味もよくわかりませんでした。
老年期のベンジャミンはブラッド・ピットが演じているようにみえますが、実は体は別の役者のもの。顔だけブラピの合成なんですよね。Contourというシステムのおかげで違和感なく見せているみたいです。
女性ファンは若いころのブラピの姿に大満足したそうですね。そう遠くない未来で今のハリウッドの年老いたスターたちがこの技術を使って青年時代も演じてしまうケースが増えるかもしれません。いやー、技術の進歩って素晴らしいですなあ。
クイニーの「行きつく先は同じ。歩く道が違うだけ」というセリフは遠回りばっかりしてる僕には結構響きました(笑)タラジ・P・ヘンソンって性格がキツい役ばかり演じている気がしますが優しい役もしっくりきますね。
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