運命がテーマの作品
ネタバレなし
あらすじ
上院議員候補のデヴィッドはダンサーのエリースと出会い、2人は強く惹かれ合う。その後、彼は彼女とまた再会するが、人の運命を操作できる運命捜査局という組織に拉致されてしまう。組織は2人の恋仲を引き裂こうとするが……
僕、根本的に運命をテーマにしている作品ってどうも好きになれないんですよ。バトル漫画とかでも未来予知系の能力を持った人間との戦いって滅茶苦茶つまらなくないですか?運命通りなら何の面白みもないし、それに逆らえるのなら運命でも何でもないじゃん!とツッコミを入れたくなるんですよ。本作もそういった想像の域を越えなかったので個人的にはあんまりオススメできませんね。
原作はフィリップ・K・ディックの短編集「悪夢機械」に収録されている「調整班」ですが、そっちは未読で本作を鑑賞しました。たまにアクション映画として紹介されますがそういった要素は残念ながらほぼありません。ジャンルはせいぜいSFスリラーもしくはSF恋愛映画と言ったところでしょうか。
ネタバレあり
運命調整局って存在そのものが人を越えた高次な組織なのにも関わらず、実際やってることがへぼすぎ(笑)まず事の発端が居眠りって時点で無能丸出しですし、職員もデヴィッドに一発ぶん殴られただけでのびちゃうなんて弱すぎます……そんでもって2人が結ばれるのを避けるために彼らがしたことが携帯電話を使えないようにしたりタクシーに乗せないようにしたりとやってることのスケールが小さすぎ(笑)
職員のドジっ子っぷりを描いたコメディだと思えば楽しめなくはないかもしれませんね。
あとデヴィッドがエリースを結婚式から連れ出すシーンはちょっとやりすぎな気がします。残された花婿が可哀想で仕方ありません。
そもそもエリースってそんなにいい女ですかね。エミリー・ブラントもそこまで美人とは思いませんし、何より携帯電話をコーヒーに突っ込む女なんてありえないでしょう。
本作の主人公とヒロインって応援したくなるようなカップルではないのが恋愛映画としては致命的ですね、ポンコツな調整局をちょっとだけ応援したくなりました(笑)
唯一の見どころはどこでもドアっぽいのやつを使った逃避行ですかね。あれだけは本当によかったです。
そういえば映画を観終った後に知ったのですがクレジットのスペシャルサンクスに「THE CHAIRMAN」と記されているみたいですね。気づいた人すごいなあ。