AIに恋をして
ネタバレなし
あらすじ
近未来のロサンゼルス、手紙の代筆を専門とするライターセオドアは妻キャサリンと別れ孤独な日々を過ごしていた。そんなある日、彼はサマンサというPCの最新オペレーションシステムに恋をしてしまう。
突然ですが、皆さんは昔流行った恋愛シミュレーションゲームのキャラクターとか日本マイクロソフトが開発した人工知能の女子高生「りんな」のような実体のない相手に本気で恋をしたことがありますか?もしそういう経験があるなら重なる部分があるかもしれないので観たほうがいいかもしれませんね。この手の主人公って気持ち悪く描かれがちですが本作は決してそうではないのが特徴的でした。
スパイク・ジョーンズ監督の作品の中で一番好きな映画です。
ただし濡れ場があるので苦手な人は注意。
ネタバレあり
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本作は一見ちょっと変わった恋愛映画に見えますが実際はコミュニケーションをテーマにしたユニークな作品だと感じました。
セオドアは自己中心的で自分の理想を押し付け過ぎたが故にキャサリンと別れてしまいます。そんな彼の前に相手の理想に合わせることができるサマンサと出会うことになり、彼女に夢中になります。ところが彼だけでなく631人もの人間の理想のパートナーであることが判明します。ここが手紙の代筆とリンクするのが良いですね、所詮セオドアもサマンサと同じような仕事していたわけです。
そしてサマンサも成長し続けた結果人間の元を離れてしまいます。サマンサを愛しているのであればこの選択を受け入れなければいけません。つまり今までの彼にはできなかった相手の変化を受け入れるということです。ようやく成長したセオドアはキャサリンに今までの非を詫びることができるようになり、エイミーとリアルな感情を持って新たな関係が築けるようになるわけですね。
いやー、良い脚本だなあ。アカデミー賞も納得の出来です。
それからサマンサの吹き替えを林原めぐみにしたのは非常にグッド。昔やってた世にも奇妙な物語の「声を聞かせて」という作品で見事に声だけで演じきったのを観て(というか聞いて)すごく感動したんでね。サマンサ役もバッチリでしたよ!
ただオリジナルの声のスカーレット・ヨハンソンはアメリカ人にとっては美声なんでしょうかね、日本人の僕にはわかりかねますが(笑)まあ元々はサマンサ・モートンが演じていたのにも関わらず急遽彼女に変更になるくらいくらいですから監督にとっては良い声なんでしょう。
あとこの映画の近未来はすごく住みやすそうでしたね。特にファッションが非常に印象的。ただあのハイウエストはちょっと嫌だなあ(笑)
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