世界の終わりが意味するもの
ネタバレなし
あらすじ
1988年、マサチューセッツ州に住む高校生のドニー・ダーコは精神を病んでいた。ある日、フランクという銀色のうさぎと出会う。それはドニーに世界が終わるまで残り28日と6時間と42分と12秒だと告げるのであった……
非常に難解な映画でした。ほとんどの人は1度観ただけでは理解できないのではないでしょうか。
SF映画として高い評価を得ていますが僕は単純に青春映画として好きです。
ネタバレあり
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さて、本作は色々解釈が別れているようですが僕が素直に感じたことを書きます。
世界の終わりというのは地球が滅亡するわけでも人間が絶滅するのでもなくドニーの愛する家族とグレッチェンの死だったということがとても印象的でした。
あれだけ孤独を嫌っていた彼が1人寂しく死ぬことを選ぶとはなんとも切ないですね……最後のドニーの満足そうな笑顔が忘れられません。
グレッチェンが「ドニー・ダーコってスーパーヒーローみたいな名前」と言っていましたがこれもまた1つのヒーローの形でしょう。
しかしディレクターズカット版(日本では未公開)では明確な答えが用意されているんですよね。なんでもPrimary Universeの近くにTargent UniverseができてしまったからドニーをLiving Receiverに任命してどうにかしてもらおうというストーリーだったようで本当に拍子抜けしてしまいました(笑)僕が想像してたのと全然違いましたよ!というか答えがあるならオリジナルできっちり描写してほしかったなあ。
ところでラストでかかるMichael AndrewsとGary Julesによる「Mad World」がすごく映画に合っていて驚きました。この曲はティアーズ・フォー・フィアーズのカバーですがこっちはかなりサイケデリックな感じなんでバラード調にアレンジして大正解だったと思います。
あと個人的にドニーとグレッチェンが映画館で観ていた「死霊のはらわた」はともかく「最後の誘惑」が何か重大な意味を帯びてそうな気がするんですよ、だって前者の公開年は81年だけど後者は物語の時代設定と同じ88年ですからね。
余談ですが銀色のうさぎが夢に出てくるんじゃないかってくらいおぞましいと感じたのは僕だけではないはず(笑)
そういえばドニーの妹サマンサを描いた続編があるみたいですね。本作から7年後の彼のいない世界がちょっと気になるけどあんまり評判が良くないのでやめときます。
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