楽曲がただただ素晴らしい
ネタバレなし
あらすじ
失意のシンガーソングライターのグレタは、落ち目の音楽プロデューサーのダンと出会う。予算がない二人は何とかしてアルバムを創ろうとするが……
本作の魅力は間違いなく音楽なのでそれ以外はあまり期待しないように。
なんとこの映画にはマルーン5のボーカルでお馴染みアダム・レヴィーンが出てるんですよ。僕は彼らの曲はあまり詳しくないんですが、劇中歌の「Lost Stars」という曲はかなり好きです。
ネタバレあり
原題は「Begin Again」ですが、今回は珍しく邦題のほうが好みです。原題の意味を損なわずおまけに一目見て音楽映画だとわかるタイトルですから。
最初、グレタがバーで披露したギターの弾き語りバージョンの「A Step You Can’t Take Back」は何だか冴えない曲だなあと思いましたが、ダンが他の楽器を加えて上手くアレンジしたのには感心しました。僕的にはやっぱり音楽って編曲が一番重要だと思うんですよね。
グレタがデイヴを引っ叩いた場面はびっくりしました。こんな浮気のバレ方なかなかないですよ。まあミムを想った曲をわざわざ自分からグレタに聴かせるデイヴってなかなかの外道ですよね(笑)
「プレイリストで性格がわかる」という言葉にはすごく共感しました。僕も自分のウォークマンの中身は絶対見せられません(笑)クラブでノってる客を背景にグレタとダンは自分たち好きな曲で自由に踊っているシーンが印象的だったなあ。
ただ正直上手くいきすぎな気がしますね、野外で収録したからってそこまで劇的に成功するとは考えられないんですよね……そもそもうるさい子どもたちに金を払ってコーラスをやらせるところなんかは感心しましたが、夜中、屋上で演奏する場面なんかは流石にやりすぎだと思うんですよね。案の定、近隣住民から「うるさい!」って怒鳴られる始末ですし。それから駅のホームで警察に追いかけられるシーンもありましたね。日本だったらこんな人間がデビューしたら大炎上しそうですが、アメリカじゃあその辺は寛容なのかな(笑)
それにいくらたくさんの人に響く曲ができたからと言って無名のアーティストが一日で一万枚も売れたのって純粋にトラブルガムの宣伝のおかげだと思うんですよ。グレタはレコード会社と契約をしなかったけどなんだかんだ言ってマーケティングもかなり重要だなと痛感しました。
できればアルバムを売りに出したところで映画を終わらせ、ヒットしたかどうかは曖昧にする展開のほうがよかったなあ。