コンテイジョン ネタバレナシとネタバレアリ感想

ウイルスより怖い物がある

ネタバレなし

あらすじ


わずか数日で死に至る強力なウィルス「MEV-1」が出現する。それはあっという間に世界中で感染が広がっていき人々はパニックに陥ってしまうが……


スティーブン・ソダーバーグ監督の作品で一番好きな作品です。
パニック映画にしては派手な映像は少ないので観る人によっては退屈かもしれません。一方でキャストはかなり豪華ですねえ。そのせいもあってか群像劇っぽく仕上がっています。
今まで僕が観たウィルス関連の映画の中では最も現実的な作品と言っても過言ではないでしょう。

ネタバレあり

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タイトルの「Contagion」はもちろん「接触感染」という意味もありますが、一般市民の間で広がる恐怖の「伝染」ともかけているんでしょう。
この手の映画にしては珍しく体制側が悪く書かれてないのが印象的でした。ほら、大抵お偉いさんが出てきて「感染者は全員焼き殺しちまおうぜ!」みたいなことを言う定番の流れがあるじゃないですか(笑)そういったポジションの人間が本作にはいないんですよね。
実際問題、インターネットが発達した現代ではウィルスより人間の恐怖心のほうが伝達のスピードが速く、そしてある意味「感染源」ともいえるアランのような扇動者のほうがよっぽど恐ろしいのかもしれません。東日本大震災でもSNSやチェーンメールを筆頭にたくさんのデマが流れパニックになりましたし。日本人にも言えることですがネットってやたら陰謀論者が多い印象ですけどもう少し政府のことを信じてあげてもいいと思うんですよね。素性もよくわからない人間の言うことを鵜呑みにするよりよっぽどましでしょうに。
まあ僕もブログをやっている身ですからアランみたいな人間にならないように気をつけなければ……

誕生日でワクチンの接種の順番を決めるというのは非常に感心しました。最も平等な決め方に違いないでしょう。

そういえば作中でミアーズが「人間は普通、一日に2000~3000回顔を触る」って言ってましたね。いやいやそんなわけあるか!と思いつつも今この文を書いている途中に無意識に顔を2回触ってました……少しだけ潔癖症の人の気持ちがわかりましたよ。心なしかこの映画を観てから手を洗う回数が増えた気がします(笑)

最後の種明かしは最高ですね。森林を伐採していたブルドーザー(?)にベスが勤めていたアルダーソン社の文字……自然破壊を続けると痛い目みるぞ!っていう監督なりのメッセージなのかな。

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