くだらない話の詰め合わせ
ネタバレなし
あらすじ
強盗を企てるカップルのパンプキンとハニー・バニー、殺し屋のヴィンセントとジュールズ、八百長を持ち掛けられるボクサーのブッチ……それぞれの物語が交差する。
名作と名高い本作ですが僕としてはそれなりに楽しめたって感じですかね。そもそも「Pulp Fiction」はくだらない話という意味ですので過度な期待は禁物。下品な表現がかなり多いので苦手な人は注意。
この映画がパルム・ドールを受賞したっていうのがかなり意外でした。実際、会場では一部ブーイングが起こったみたいですし……ただそのときクエンティン・タランティーノ監督も負けじと観客に対して笑顔で中指を立てたそうです(笑)このエピソード、本作がどういう映画かということを物語っていて非常に良いですね!
あらかじめ言っておくと本作は時系列が滅茶苦茶なんでそこを念頭に置いたほうが良いかもしれませんね。
ネタバレあり
オープニングでかかるディック・デイルの「ミザルー」がすげーカッコイイ!この曲はかなり昔のものらしいですが、本作のヒットを機にまた火が付いたみたいですね、人気シリーズの映画「Taxi」にもこの曲が使われています。有名映画の主題歌に二回も起用されるなんてなかなか異質ですよね。
ジュールズがエゼキエル書25章17節を引用する場面がありますが、あれ実は聖書の一節でもなんでもなくて日本の映画「ボディーガード牙」の冒頭の文章らしいです(笑)いやー、すっかり騙されました。ブッチが日本刀を持って襲いかかるシーンといい、タランティーノが任侠映画好きなのが伝わってきますね。
ヴィンセントとミアが行ったレストランが非常に印象的。マリリン・モンローの格好をしたウェイトレスやオープンカーを模した座席、ミルクシェイクの味の名前がが実在のコメディアンにちなんだ「マーティン・ルイス」、人気ラジオドラマにちなんだ「エイモス・アンディ」などなどユニークな点が満載でしたね。
マーセルスが襲われているシーンは本当にトラウマモノ、ゾッとしました。でもだからこそブッチがマーセルスを助ける展開にはグッときましたよ!
そういえばヴィンセントと「レザボア・ドッグス」に出ているヴィック(ミスター・ブロンド)が兄弟らしく「ベガ・ブラザーズ」という映画が作られるはずだったんですがもしかして白紙になったのかな……残念です。
それにしてもユマ・サーマンはこの頃が一番綺麗だったなあ。