ノンストップな緊張感
ネタバレなし
あらすじ
ニューヨーク発ロンドン行きの飛行機に乗っていた航空保安官のマークスは差出人不明のメールを受け取る。その内容は「1億5000万ドル振り込まなければ20分後に飛行機の中の誰かが死ぬ」というものであった……
僕、飛行機が舞台の作品って大好きなんですよね。密室で尚且つ命の危険が常にあるからでしょうか。スリラー映画なら最高のロケーションと言っても過言ではないでしょう。
原題は「Non-Stop」。まさにその名に恥じぬ作品でして、最初から最後まで失速することのない緊張感を味わえました。おススメです。
ネタバレあり
ボーウェンの証言が「白人で30代」という点と彼が犯人と間違えた乗客が眼鏡をしていた点から犯人は副操縦士だと決めつけていました。彼がいるコックピットならマークスの眼を搔い潜ってメールを打てますし、機長を殺害するのも容易ですしね。ところが予想は大外れ(笑)まさかボーウェンがでまかせを言っていたなんて……犯人も二人組だとは微塵も思わなかったなあ。
まあよくよく考えれば犯人はマークスのことをあれだけ徹底的に調べあげて計画的な犯行に及んだにも関わらず事件の直前まで彼の行き先を知らないっていうのおかしいですもんね。
それにザックがサイレントモードを解除することを提案する場面も変です。ザックはジェンと話していたようですが、ザックが座っている席はマークスの席です。ここから察するにおそらくザックからジェンに話しかけたのではないでしょうか?そう捉えるとかなり妙ですよね。それまでのマークスとの会話から考えると社交的な人間とは思えませんから。
こんな感じで登場人物の不自然な行動に眼を光らせれば犯人がわかるようになっているんですね、推理モノとしても非常によくできています。
概ね満足できましたが、残念だった点が二つあります。
まず乗客たちがあれだけマークスのことを疑っていたのに彼が自分の生い立ちを話した途端に信用し始める展開はちょっと出来過ぎてると思います。
あと犯人の動機がはっきり言って意味不明です……あいつ、頭おかしすぎますよ(笑)もうちょっとどうにかならなかったのかなあ。
トイレでの戦いはなかなか斬新でしたね、非常に興味深かったです。
ラストでマークスが空中に舞い上がる銃をキャッチしてボーウェンを撃つ場面も滅茶苦茶カッコよかったです!あのシーンは本作の最大の見どころに違いありません。