運命のボタン ネタバレナシとネタバレアリ感想

欲望のために誰かを犠牲にできるか

ネタバレなし

あらすじ


バージニア州に住むルイス夫妻のもとにある装置が届く。それはボタンを押すと100万ドルが手に入る代わりに世界のどこかにいる自分の知らない誰かが死ぬことになるというものであった。


あらすじだけ読むと面白そうに見えますが評価が割と低めな作品ですので過度な期待は禁物。きっとほとんどの人が「こういう映画が観たかったわけじゃないんだけどな……」と感じること間違いなし(笑)
原作はリチャード・マシソンの短編小説「死を招くボタン・ゲーム」ですがオチが映画と全く別物なんですよね。詳しくは言えませんが僕は原作のオチのほうが断然好きです。
主人公の吹き替えがはしのえみですが僕としてはそんなに悪くなかった気がしますね。

ネタバレあり

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まさかの宇宙人オチにはうんざり。というかノーマがボタンを押して話がSFっぽくなってから急激に退屈になってしまいました。元が短編小説なだけあって無理に引き延ばしている感じが否めません。

余談ですがキャメロン・ディアスってこのころから老けましたよね。冒頭で「まだ35歳よ」って言ってるシーンがありましたが顔だけ見たら40代に見えましたよ……

終盤でスチュワートがルイス夫妻に「息子が一生聴覚と視力を失ったまま生きていく」か「アーサーがノーマを殺す」という2択を迫る部分は正直どうかと思います。こんなのフェアじゃないですもん、最初に言っておくべきでしょう。
もちろんこういった展開がないと物語が落ちないっていうのはわかるんですがね。

ただ他人を犠牲にしてまで自分の欲求を満たそうとすると罰が当たるっていうメッセージがはっきりしているのはグッド。まあかなりありきたりなテーマですけど。
それからキリスト教の知識に乏しいんで詳しくは語れませんが聖書を題材にしていることは何となく窺えました。
複数のカップルが登場しましたがボタンを押すのが必ず女性であることからヘビにそそのかされたアダムとイブを暗示しているように見えます。つまりあのボタンはリンゴを表しているのではないでしょうか。ちょうど色も赤だったのがそれを裏付けている気がします。
おまけに本作はクリスマス直前の話でしたしラストでアーサーがスチュワートにむかって「この世は煉獄」と言ってましたしね。多分探せばもっと聖書にまつわるものがあると思います。

もしこの映画と全く同じボタンが現実にあったとしても僕は押さないでしょう。でも意外とネットの意見を見てみると押す派が多かったりするんですよね。世の中物騒だなあ。

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