メキシコ怖すぎ
ネタバレなし
あらすじ
誘拐が多発するメキシコシティにてアルコール依存症の主人公クリーシーは経営者の娘ピタのボディガードを引き受ける。ところがある日彼女は誘拐されてしまう。クリーシーは救出に向かうが……
メキシコは治安が悪いということくらいは知っていましたが調べてみると誘拐事件は2016年ではなんと1128件もの被害届が提出されたようです。当然報復などを恐れて警察に被害届を出していないケースもあるので実際はそれ以上かも……そんな危険な国を舞台にしたこの映画、144分と比較的長めですがそれなりに楽しめましたよ。
ただし本作はカメラの揺れとカットの切り替わりが非常に多いので目がチカチカする恐れがあるのでそういったものが苦手な人は要注意。
ネタバレあり
邦題は……うーん、イマイチ。そもそも誘拐されちゃってる時点でクリーシーってボディガードとしては無能だからこのタイトルはちょっとしっくりこないかなあ(笑)
一方、原題は原作小説と同じく「Man on Fire」。確かにクリーシーが復讐心で怒りが爆発しているところなんかはまさに「燃える男」って感じだったのでこっちのほうが良かったかもしれません。
ラストはピタは保護されるがクリーシーは死亡というオチでした。しかし原作ではどうやらピタ(ただし原作での名前はピンタ)が酷い殺され方をするものの、クリーシーは生きていておまけに彼を主人公とした続編が5冊も出ているみたいで全然映画とは別物になっているんですね。
僕としては子どもが殺されるのはたとえフィクションでも嫌なんでピタが保護されるっていうオチは別に構わないんですが、できればピタは死んだと思わせる流れはないほうがよかったかな。
というのもピタが実は生きていたっていう展開では仇を討つために殺しまくっていたクリーシーや自殺したピタの父親がバカみたいじゃないですか。
あと普通親って「あんたの娘は死んだ」って言われても我が子の死体を見るまでは意地でも信じないと思うんですが、あの両親はあんなにあっさり信じたのには少し引っかかりました。メキシコに住んでいるとそういう見方になってしまうんですかね。
でもまあこの映画で一番好きなシーンはケツの穴に爆弾突っ込んで爆発させるところなんでそれが観れただけ良かったかな(笑)
それとクリーシーの掘り下げがされていないっていう意見がチラホラありますが、僕は特に気になりませんでした。