ガンズ&ゴールド ネタバレナシとネタバレアリ感想

お前はボノボじゃないだろ!

ネタバレなし

あらすじ


新入りの受刑者JRは他の囚人に襲われそうになるところをブレンダンという有名な犯罪者に救われる。6か月後、刑期を終えたJRはブレンダンのボスのところに潜り込み、彼を脱獄させようとするが……


オーストラリア出身の役者はヒュー・ジャックマンやケイト・ブランシェットやニコール・キッドマンなど有名どころが結構いる割にはオーストラリアの映画って意外と少ないんですよね。やっぱりみんなハリウッドに行ってしまうんでしょうか。あの国の雰囲気とかよく知らないんで僕としてはもうちょっと数が増えてくれるとありがたいです。
肝心の内容はというとまあまあハラハラしたんで犯罪映画としてはよくできていると思います。ただ重大なツッコミどころがあるのが残念です。
本作はヌードシーンがあるので苦手な人は注意。

ネタバレあり

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邦題はちょっとしっくりきませんね。なんか思わずガンズ・アンド・ローゼスが頭をよぎるのは僕だけでしょうか(笑)ちなみに原題の「Son of a Gun」っていうのは悪い奴っていう意味みたいです、良い勉強になりました。

JRはチェスが得意という設定でした。僕はてっきりチェスは先を読むゲームだから犯罪組織で頭脳戦を繰り広げるのかと思いきやその割には賢さが垣間見えるのが少ないのが残念。でも最後でJRがブレンダンに対し「悲しみの息子(Son of Sorrow)」と言っていたシーンが凄くよかったです。これはベノニ・ディフェンスというチェスのオープニング(将棋でいうところの定跡ってやつ)のことでしてJRが随分前から計画を進めていたことが窺えます。何故数あるオープニングからこれを選んだかはよくわかりませんが単純に「Son」という言葉が入っているからでしょうか。本作では父と息子というのも1つの大きなテーマになっていますからね。

さて一方でこの映画はボノボであるJRがチンパンジーであるブレンダンを打ち負かすという内容にもなっています。しかしちょっと待ってください、どう見てもJRはボノボではないでしょう!
さも彼は仲間を殺したり罠にハメたりする描写がないので騙されがちですがあの金塊を製造している会社ではおそらく善良な市民がたくさん働いています。そんな労働者に一方的に損失を与える人間のどこが温厚なんでしょう。そもそも刑期が半年とはいえ実刑もくらっているわけですからね、JRはブレンダンよりマシなだけで間違いなくチンパンジーです。

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