灰色の世界を彩るもの
ネタバレなし
あらすじ
近未来、人間は「コミュニティー」という環境で暮らし、そこでは感情が薬によって抑制され、仕事は長老委員会の判断で割り振られていた。青年ジョナスはレシーヴァーという役目を任されるが……
原作はロイス・ローリーの同名小説で結構有名みたいですがそっちは未見で本作を鑑賞しました。
タイトルやクレジット順だけ見るとギヴァー役のジェフ・ブリッジスが主役っぽく感じますが内容はどうみてもブレントン・スウェイツが主役です。世界観としては「ダイバージェント」と「リベリオン」を足して割ったようなものでした。
さて、感想としましては正直あんまりオススメできないですね、評価もあまり高くないですし。ちなみにアクションはせいぜいバイクチェイスがあるくらいです。
ネタバレあり
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全体的にツッコミどころが多い映画でした。
まず1番滅茶苦茶なのはゲイブの圧倒的な生命力ですよ。飲まず食わずで放浪し青年のジョナスが倒れそうになってもまだ生きている赤ちゃんっていくらなんでもタフすぎるでしょう(笑)
それからどうして長老委員会はギヴァーとレシーヴァーというポジションを作ったんでしょう。彼らが感情や過去を消したいならそういった仕事は自分たちの脅威になるだけですよね。
あとなぜレシーヴァーが境界線を越えるとすべての人々の感情が戻るのかがさっぱりわかりませんでした。ちゃんと説明されてないですよね?というか「コミュニティー」はあの後どうなるんだろう、「解放」を仕事にしていた人なんか自責の念にかられて鬱にでもならないといいですが……一応ギヴァーが騒ぎを治めるとか言ってましたがおじいちゃん1人で何ができるのやら。そもそもレシーヴァーなんか悠長に待ってないで1人で行けよと思ったのは僕だけではないはず(笑)
そんでもって最後ジョナスが訪れた家は一体なんだったんでしょう。まさか境界線の外に人がいたんですか?原作を読めばちょっとはわかるのかな……
一方でもちろんいいところもありましたよ。
薬漬けになっているはずのアッシャーが自力で友情に目覚めジョナスを助けるシーンなんかは胸が熱くなりました。あと全然美味しそうじゃない料理とか拍手が手ではなく太ももを叩くところなんかが奇妙で「コミュニティー」の暮らしは観ていて退屈しませんでした。
そして白黒の世界が徐々にカラフルになっていくという演出はベタ中のベタですがやっぱりいいもんですね。
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