MKウルトラ計画を題材にした作品
ネタバレなし
あらすじ
コンビニバイトの主人公マイクは恋人フィービーと片田舎でつつましやかに暮らしていた。ある日、コンビニにCIAのヴィクトリアという女が現れる。彼女が謎の暗号を口にしてから彼の人生が一変する。
突然ですが皆さんはMKウルトラ計画というものをご存知でしょうか?
僕も最近知ったんですがCIAって1950年代から60年代にかけてなんとマインドコントロールを行う人体実験を行なっていたみたいなんですよ。具体的に言うとLSDを投与しまくったら精神面でどのような影響を与えるのかは観察していたそうです。一応その証拠となる文書は残っているんですが当時の長官がほとんど破棄しちゃったせいで事件の全貌は今ひとつわからないままなんですよね。
本作はそんな計画を受けた主人公がなぜかとんでもなく強い殺人マシーンになってしまったという架空の話です。
興行収入はダメダメな上に評価もあまりよくないんですが個人的にはまあまあ楽しめました。ただ一応ジャンルはアクション・コメディだそうですが笑うところなんかあったかなあ。
R-15指定だけあってグロテスクな描写がいくつかあるので苦手な人は注意。
ネタバレあり
一番良かったアクションシーンはやっぱり冒頭で二人組をカップ麺とフォークでスピーディーに倒す場面ですかね。平凡なマイクが殺人マシーンとして覚醒した瞬間を端的に表現できているなあと感じましたよ。それとホームセンターの長回しもすごく印象的でした。
一方で残念だったのはCIA側がいくらなんでもアホすぎること。コンビニから丸見えのところでマイクの車に爆弾を設置する2人の工作員とか返されることも一切考えずに手榴弾を投げるクレインとかひどすぎますよ(笑)
そもそも96分しかないのにCIA側のゴタゴタを描きすぎな気がしますね。
特にダグラスが爆撃を許可するかどうか葛藤するところなんか心底どうでもよかったです。そしてマイクはもちろんのことラスボス相当のラファも現実離れしたキャラ設定なんですから体制側で賢いポジションに該当するイェーツまでふざけたキャラにしてしまうのは少しくどく感じました。
さて、ラストで結局マイクはCIAの人間になってしまいましたが僕としてはできれば彼には普通の幸せを手にしてもらいたかったですね。
というかエンディングのようなアニメーションでまるまる全編観たかった気がしないでもないです(笑)