労働者VS大富豪
ネタバレなし
あらすじ
マンハッタンの超高級マンション「ザ・タワー」で働く管理マネージャーのジョシュはペントハウスに住む大富豪ショウに年金を横領されていたことを知る。怒りに燃えた彼は仲間を集め、金を取り戻すことを決意するのであった。
珍しくベン・スティラーがかっこいい作品でした。
目新しさこそないものの犯罪映画として観てもなかなかできていますしコメディ映画としても悪くなかったですよ、オススメです。
ネタバレあり
ジョシュだけ有罪になるというオチが非常に良かったです。年金をショウに預けたのは彼の独断ですし何より責任を取るのもリーダーの勤めですからね。しかしできればスライドにはなんらかのペナルティが欲しかったです。というかなんであいつだけちゃっかり逃げ切れてるんだか(笑)
ただ素人集団が行き当たりばったりで計画を成功させたということには目を瞑るとしてもあれだけの大犯罪者が元帳を車の引き出しに隠すっていうのはどうも考えづらいんですよね……いくらなんでもFBIがすぐに見つけそうなもんですが。
あとショウの出廷日をジョシュたちがどうやってずらして伝えたのかがさっぱりわかりませんでした。
原題は「Tower Heist」。意味としてはタワー強盗といったところでしょうか、僕は邦題のほうがシンプルで好きです。
元々は2005年あたりに黒人の名優たちがドナルド・トランプに強盗を仕掛ける「Trump Heist」という作品が構想されていたようなんですができればそっちも観てみたかったなあ。今となっては絶対無理でしょうけど(笑)
ちなみに本作のロケ地はトランプ・インターナショナル・ホテル・アンド・タワーなんでオリジナルの構想が引き継がれているといえなくもないですね。
それにしてもあんなところ、ペントハウス じゃなくて普通の部屋でもいいから1度くらい住んでみたいもんです。
一番印象に残っているのはレストランでスライドが「俺が奢ってやるぜ」といってゴキブリを見せつけるシーンですかね(笑)ほとんどのクレーマーって実はああいうやつな気がしますよ。
それから大の大人がスヌーピーにやたらとはしゃぐ場面も面白かったです。
さてショウはおそらく2008年に巨額詐欺事件で捕まったバーナード・L・マドフがモデルだと思われます。フィクションの世界とはいえ懸命に生きる労働者がずる賢い大富豪に一矢報いる様は観ていて本当にスカッとしますね。