ブラック・ミラー Season2 ネタバレアリ感想

もうちょっとパンチがほしい

ネタバレあり

全体的にシーズン1と比べると少し毒が足りないかなと感じました。
以下、各エピソードの感想を。

2-1 ずっと側にいて

前シーズンの感想で書いたように本作のテーマは液晶だと個人的に思っているんですがその割にこのエピソードはそういった要素がかなり少なめで拍子抜け。
さて、初めは文章、次に声、そして肉体とどんどん生前のアッシュらしくなっていったにも関わらずマーサにとっては近づけば近づくほど違和感を覚えるようになってしまう……まさに精神版「不気味の谷」ともいえるような現象が起きていてなかなかユニークでした。そんな気味の悪いクローンに異変を覚えながらもそれを愛すほかに道はないというラストが悲しいもんです。

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2-2 シロクマ

なかなか強烈な話でしたね。確かに殺されそうになるのをただ見られることはビクトリアにぴったりの贖罪なのかもしれません。しかし犯罪者としての記憶をなくさせて裁きを与えることになんの意味があるのやら。これじゃあ更生なんかできるはずもないですよ。
ビクトリアがそこまで嫌な奴に描かれてないところから察するにこのエピソードは幼い少女の命を奪った罪の償い方というより犯罪者に過剰な罰を与えたがる大衆の恐ろしさを描写しているように感じました。

2-3 時のクマ、ヴォルドー

個人的にはシーズン2ではこの話が一番当たりでした。
「何を言ったか」が本来もっとも大事であるべきなんですが「誰が言ったか」も結構重要な昨今……例えば誰かを批判し、その人を笑い者にするとき、発言者が人気者や美人やエリートといった所謂勝ち組と呼ばれる人だった場合炎上しがちです。しかし捻くれ者や嫌われ者が毒を吐いた場合、言われた側も「こんな奴に言われてもなあ」と置き換えることができるんでそんなに大ごとにならないことが多いですよね。つまり自分が傷つくのは嫌だけど毒舌は観たいっていう視聴者が結構たくさんいると思うんですよ。なのでそのうち毒舌タレントがもっと使いやすいであろう毒舌人工知能やヴォルドーのような毒舌VTuberとかに取って代わるのって大いにあり得る話だよなあと痛感しました。
ただラストでヴォルドーが世界的に活躍していましたがコンプライアンスがどんどん厳しくなっていく現在にあんなゲスなキャラが企業のマスコットに使われるとは到底思えませんね(笑)

クリスマスエピソード ホワイト・クリスマス

厳密にはこのエピソードはシーズン2ではないみたいですがわざわざ別記事にするのも面倒なんでここで取り上げます。
3つの回想が1つに繋がるっていうのは悪くないんですがここまで長い尺でやるならなんというかもう一捻りほしかったなあ。オチは「シロクマ」のほうとちょっと被ってるし……ただマットが食らった制裁はゾッとしたので良しとします。
あとベスの娘の顔はいくらなんでもアジア系の要素が強すぎじゃないでしょうか(笑)あくまで日本人目線の意見ですが白人とアジア人のハーフならもっと非ハーフの白人と大差ない見た目になると思いますよ。
それにしてもせっかくの楽しいクリスマスにこんな嫌な気持ちになる話は観たくないなあ。殺人犯とはいえジョーがどうも気の毒でね……

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