エピソード数が倍になった!
ネタバレあり
これまではチャンネル4で放送されていましたが今シーズンからNetflixで配信されることになりました。内容的にさしたる変化はありませんが話数が3話から6話になっただけでも大満足です。
以下、各エピソードの感想を。
3-1 ランク社会
現代はまさに評価社会。映画や商品はもちろんロケーションですらGoogleで星がつけられてしまう時代ですので本エピソードのようにそのうち人間もスコア化されてもおかしくないでしょうね。ただあれほど面と向かって堂々と低評価を下すことは日本人には無理でしょう(笑)
さてレイシーはあそこまで落ちぶれてしまいましたが結果的にはこれでよかったのではないでしょうか。このドラマ初のハッピーエンドといっても過言ではないかも。
3-2 拡張現実ゲーム
うーん、正直シーズン3では一番イマイチ。バーチャル世界を抜け出せたと思ったらそこもバーチャル世界で……というマトリョシカみたいな構造の話はありきたりだし実は最初の時点で失敗していたっていうのもオチとして弱いですね。そもそもそんなに電波の干渉がまずいなら携帯電話くらいスタッフがちゃんと没収しとけと。
作り手は現実をどんどん侵食していくVRやARに警鐘を促したかったんでしょうかね。それともリークする奴は痛い目見るぞっていうメッセージかな(笑)
3-3 秘密
このシーズンでダントツで好きなエピソード。ただの純朴そうな少年がスケべなサイトを見ただけでとんだトラブルに巻き込まれる可哀想な話かと思いきや、とんでもないオチで頭を後ろからガツンとやられた気分。バイト先の飲食店で少女と親しげに接するシーンも見返すと子ども思いというより全く別の感情からだったのかと気づくとすごいショック……
まあ彼は写真を見ただけなんて言って罪の意識なんてさほどありませんでしたが需要があるから供給があるわけなんでやっぱり到底許されることじゃないですよね。それにしてもよく最後の男に素手で勝てたなあ(笑)
3-4 サン・ジュニペロ
なんかすごいハッピーエンドみたいな感じで終わりましたが僕はどうも肯定的に捉えることができません。ケリーがあれだけ旦那への愛を激白していたのにいきなり掌を返すなんてやっぱり死ぬ直前になってなにもかも無になる恐怖に耐えきれなくなったのではないかと察してしまいます。ラストで流れる底抜けに明るい曲もかえって不気味。
というか結果オーライとはいえサン・ジュニペロに脱出できるように結婚してあげたって滅茶苦茶じゃないですかね。あんなもん上げて落とすようなもんですよ、だったら大人しくグレッグと結婚させとけばよかったのに。
3-5 虫けら掃討作戦
今まで化け物だと思っていたやつらの正体が実は人間だったっていうオチは最近多よく見る気がします。ただ罪悪感に耐えかねて化け物を守ったりいっそ自殺したりするパターンがオーソドックスですが殺しの記憶を消去しつつ殺し続ける道を選ぶというのはかなり珍しい結末。ひどいっちゃひどいけど人間らしいといえばそれまででしょう。
この世界は優性思想がはびこるとどうなるかということを如実に表したものでしたね。
3-6 殺意の追跡
まるで一本の大作映画のようなスケールの大きいエピソード。
ぜひSNSをやっている全ての人に観てもらいたいですね。Twitterや匿名掲示板では事件が起きれば無関係の人を犯人扱いしたり、ちょっと悪いことをした人に対しても徹底的に痛めつけるようなことが日常茶飯事。そういった常軌を逸した日常を風刺した素晴らしい作品でした。
蜂が襲撃するシーンは本当にそこら辺のホラー映画なんか余裕で超えちゃうくらい怖かったです。
にしてもこの犯人1人で38万7000人を殺すなんてヤバすぎ。もしフィクションの世界で大量殺人ランキングなるものがあるなら地球そのものを滅ぼすタイプとか除けばこいつがトップなんじゃないでしょうか。
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