便利な死体
ネタバレなし
あらすじ
無人島に漂流してしまった主人公ハンクは待てど暮らせど救助が来ないことを苦に自殺を決意する。そんな時、浜辺に奇妙な男の死体が打ち上がってくる……
タイトルの由来はスイスの兵士が出てくるから……というわけではなくスイス・アーミー・ナイフ(いわゆる十徳ナイフ)のように便利な使い方ができる死体が登場するという意味。なんとあのダニエル・ラドクリフが終始死体役に徹するというとんでもない怪作でした。というかいくら子役のイメージが強いからってなにもここまでしなくても……(笑)
さて評価はぼちぼちってところでしょうか。本作に似た映画を他に僕は知らないので奇想天外な作品が観たい人にはおすすめです。ただ下品なネタが多いのでそういうのが苦手な人はハマれないかも。
ネタバレあり
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まあ悪くはなかったんですが正直出オチ感は否めなかったです。個人的に一番笑ったのは冒頭のオナラの水上バイクのシーンでしたしね(ダニエルズ監督のお気に入りの場面なだけありましたが)……できればメニーは喋らない設定にしてほしかったです。だってそれじゃゾンビと大差ないじゃないですか。そもそも2人の会話も哲学めいてこそいましたが僕としてはそこまで面白くなかったです。
メニーの写真が実はハンクのものだったとわかる終盤から「実はメニーはやっぱりただの死体で全部ハンクの幻覚。これはハンクが自分自身と向き合う映画なんだ!」と推察していたらメニーがオナラで再び海の彼方へ消えて行ったのには呆然としました。サラが「どういうこと」と言って映画は終わりますが「それはこっちのセリフだよ」と観客の誰しもが思ったことでしょう。
本当に一体自分は何を観させられていたんだか……公式サイトによるとジャンルは青春・サバイバル・アドベンチャーだそうですが少なくとも青春っていうほどの年齢ではないような気がしますよ。
ところでメニーの能力ももちろんすごいけど地味にハンクの創作センスがかなりずば抜けていたので彼の作品を観るだけでも楽しめました。
そういえば作中よくアレンジ違いの同じメロディーの曲がかかっていましたがあれって実はタイトルが全部違うんですよね。なんか意味ありげですが考えたところでどうせろくな答えも用意してなさそうなんでスルーでいいかな(笑)
ちなみに劇中歌のうちのいくつかはメニーとハンクが歌っているみたいで驚きました。いやー、全然気づかなかったなあ。
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