女神の見えざる手 ネタバレナシとネタバレアリ感想

銃規制をテーマにした作品

ネタバレなし

あらすじ


主人公スローンは有能なロビイストであった。ある日、勤めていた会社を辞めてまで銃規制法案を成立させるためのロビー活動を行う。だがその道は決して平坦なものではなかった……


アメリカで銃乱射事件が起こるたびに被害者並びに銃規制賛成派VS反対派と全米ライフル協会の論争が繰り広げられますよね。銃規制ってニュースで何度も話題になるのにそれをテーマにした映画はかなり貴重なんで勉強のつもりで観るのもありかも。我が国では一般人が銃を手にすることは不可能ですから僕たち日本人のほとんどは銃規制賛成派に肩入れしがちですが本作を観た上でやっぱり本国の人からしたらそう一筋縄ではいかないよな、ということを実感しました。
ただ評価は割と高いほうですが、個人的にはそこまでハマれなかったなあ。ロビイスト同士による駆け引きがどうもしっくりこなかったです。主人公の皮肉も人によっては笑えるのかもしれないけれど僕はクスリともしませんでした。

ネタバレあり

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終始高度な頭脳戦を繰り広げていたようにみえましたが結局最後はスパイを潜り込ませ、盗撮でトドメを刺すというなんのひねりもないオチにはがっかりしました。というかゴキブリマシンは使わないってシュミットの前で約束したにも関わらず結局それに頼るって映画としてアンフェアな気が……(笑)あとできればジェーンと影で繋がっていたという伏線がほしかったです。でも目的のためなら仲間を平気で利用するスローンが1人で泥を被るという結末は悪くないですね。

邦題は「Miss Sloane」というシンプルな原題よりはマシですがいまいちピンときません。見えざる手は聴問会でやった一手だとわかりますがスローンっていうほど女神っぽくなくないですか?悪魔の方が似合ってますよ(笑)

さてこの映画のアメリカはあっさり銃規制が推し進められる結果になりましたが、僕はむしろその後の世界がどうなるのかという予測を立ててほしかったなあ。現にアメリカの銃社会において「銃を持っている人間に対抗できるのは銃を持った人間だけ」という点からは避けられないはず。ネガティブキャンペーンで法案をゴリ押しできただけでそこは全く解決できてないんですよね。エズメの件がいい例でしょう、もしあの善人が銃を持っていなかったら彼女は死んでいたに違いありません(まあそんなケースが実際どれだけあるかわかりませんが)。
あ、こんなことを言うとなんか僕自身、反対派みたいに思われるかもしれませんが別にそういうわけではないです。

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