あれ、ひょっとして繋がってる?
ネタバレあり
シーズン1の感想でエピソードはそれぞれ独立しているなんて書いちゃいましたがここに来てちょっと繋がりのようなものが出てきましたね。
例えば4-2のストレスを感じる映像として3-5のワンシーンが出て来たり、4-6では博物館内の背景のモニターに子ども殺しの犯人として2-2の登場人物の写真が表示されたり3-4の舞台であるサン・ジュニペロというワード出てきたり……といった具合に。
おそらくただのファンサービスだとは思いますがこれからは目を凝らしてよく見てみると色々な小ネタが発見できそうでわくわくしますね。
以下、各エピソードの感想を。
4-1 宇宙船カリスター号
スペースオペラ好きにはたまらないエピソードだったのではないでしょうか。最近この手の作品全く作られなくなりましたもんね。ただ僕は直撃世代ではないですからそこまでハマれませんでした。
ていうかこのシリーズならオンラインゲームの世界に出てすぐにあっけなく他のプレイヤーに殺されるくらいの毒はあってもよかった気がします。
4-2 アークエンジェル
過保護で過干渉な教育は良くないとはっきりわかる一作。娘をずっと見守っていたかったのにも関わらずその思いが深すぎるせいで手の届かないところへ行ってしまうというなんとも皮肉な結末でした。
ラストのタブレットの画面に母の背中が映るシーンは滅茶苦茶ゾッとしましたよ。
さてarchangelとは大天使のことを指します。大天使とは何かと言うと天使って9階級あるんですがそのうちの下から8番目の天使のことです。ちなみに最底辺の9番目はただの天使(angel)です。よく子供のことを天使みたいだと表現しますが仮に天使だとするなら母親はその1つ上で見守るアークエンジェルのような存在といっても過言ではないでしょう。
ところが本作のタイトル……スペルをよーく見ると「Arkangel」になっています。本作独自の英単語です。これは僕の推測ですがark(箱舟)に乗る子ども、すなわち劣悪な環境から抜け出すサラのことを暗に示唆しているようにみえます。
4-3 クロコダイル
主人公がリコーラーでどんどん追い詰められていく平凡なサスペンスかと思いきや終盤はそれを逆手に取って事件隠蔽のためにすべての証拠を消そうとする恐ろしいスリラーに早替りしてしまった傑作。
初見ではタイトルの意味が全くわかりませんでした。ワニなんか一切出てきませんものね(笑)
しかし調べてみたらどうやらcrocodile tearsなる言葉があることを知りました。これはワニが獲物を食すときに涙を流すという逸話から「偽善者の涙」を意味するそうです。
確かにミアはしょっちゅう泣いてましたんね。シャジアとその旦那を殺す前後でも涙を流していました。彼女はまさにサイコパスの偽善者でしょう。
4-4 HANG THE DJ
婚活のマッチングをデジタルクローンにやらせたらどうなるんだろうという作品。ブラック・ミラーの中では恋愛色が強めのエピソードだけどそもそも視聴者層に合ってるのかな……個人的にはパッとしない話でした。
4-5 メタルヘッド
もう本当に怖かったの一言に尽きます。個人的にはゾンビなんかより得体の知れない機械が襲ってくるほうがよっぽどトラウマになりそうです(笑)画面が白黒なのも世界観の不気味さに拍車をかけていました。
そしてたかが人形のために3人の大人たちが命がけで忍び込んだのだとわかるラストは胸が痛くなりますね……
4-6 ブラック・ミュージアム
構成としてはクリスマスエピソードとほぼ同じだけどこっちのほうが断然面白かったなあ。観返すとニッシュは冒頭の「父がこっちに住んでるから誕生日のサプライズで会いにきた」というセリフもちゃんと辻褄が合っているのもグッド。
彼女がやったことはだいぶエグいんだけど観終わったあとはなんだか爽快感でいっぱいになる作品でした。
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