証人は皆嘘をつく
ネタバレなし
あらすじ
高校生のマイクは父ブーンを殺害した容疑で起訴されていた。この案件に弁護士のリチャードが取り掛かるがマイクは何も話そうとしないせいで裁判は困難を極める。
評価はあまり高くないけれど僕としてはそんなに悪くなかったです。
ちなみに本作の監督のコートニー・ハントは実際に弁護士資格を有しているようですよ。
ネタバレあり
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この作品の肝はやっぱり冒頭でリチャードが言っていた「証人は皆嘘をつく」ということでしょう。
父親に虐待を受けていたと話すブーン
真犯人を知りながら嘘の供述をするロレッタ
証拠品であるロレッタの髪を隠蔽した刑事と検死官
ロレッタへの下心を秘めた2人の近隣住民
乗客名簿から名前を削除したことを隠す客室乗務員
女性を乗せたことを隠す運転手
また証言台には立っていませんが
休職した理由を話そうとしないジャネル
そして罪の自白をしないリチャード
と言った具合に嘘つき野郎が大集合の作品でした。
一応最初に出てきた女性警官は何も隠していないようにみえますがこの映画の趣旨に乗っ取るのであればマイクがボソッと呟いた「もっと僕が早くこうすればよかった」は記憶違いもしくはデマカセだと考えるのが自然でしょう。
ただ真相を当てるのはそう難しいことではなかったですね。リチャードが「人は大抵浮気をしているものだ」とかヌカしてましたがなぜそんな結論に至るかというと自分自身が浮気しているからですよね（笑）
あとマイクが黙秘を続ける理由は虐待を受けていことを後ろめたかったからというのがミスリードでしたがよくよく考えればそんな屈辱的なことを急に証言するよう気になるのは変ですもんね。この辺りで単純にリチャードに対して敵意があるだけではないのかということが汲み取れました。
それにしてもマイクはリチャードがロレッタを無罪にさせようとしたプランと同じようにこの裁判を被害者の虐待で乗り切ろうとするあたり流石ですね。もうすでに弁護士レベルの知識があるといっても過言ではないでしょう。
原題は「The Whole Truth」。偽りのない真実がラストで明らかになるわけですから悪くないタイトルですね。ただ砂上の楼閣をもじった邦題もなかなか洒落ていて僕は好きです。
ただよくわからなかったのはマイクが落書きしていた球体が紐でぶらさがっている木の絵。終盤で時計の絵をリチャードに突きつけたことから察するにあれも重要な証拠だと考えていたんですが思い過ごしだったかな。
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