クリミナル 2人の記憶を持つ男 ネタバレナシとネタバレアリ感想

もし脳の一部を他人に移植したら……

ネタバレなし

あらすじ


CIAエージェントのビルが任務中に死亡する。彼は核ミサイルを遠隔操作できるハッカーダッチマンの居場所を知る唯一の人物であった。彼の記憶を掘り起こすため脳の一部を実験台として死刑囚ジェリコに移植するが……


2020年現在、生きている人間の頭部移植の前例はありません。ただもし可能なら記憶もコピーできるんじゃない?という感じで作られたのがこの映画です。ちなみに本作の公開から1年後の2017年にイタリアにて遺体同士の頭部移植が成功したというニュースが飛び込んできました。生きている人間に対しては技術的にも倫理的にもまだまだ厳しそうですね……
評価はぼちぼち。僕としてはアクションが結構ド派手で面白かったです、オススメですよ。

ネタバレあり

スポンサーリンク

本作の勢力をざっと4つに分けるとジェリコ、CIA、テロリスト、ダッチマンって感じですがどいつもこいつも善人とは言い難いんで誰を応援すればいいかちょっと戸惑ったのは僕だけではないはず(笑)まあ最後はジェリコ一筋でしたが。

気になったことが1つあります。ミサイルの一発目は発信者を狙うよう細工したことを劇中ではナイスアイデアみたいに扱ってますが冷静に考えればすごいリスキー。だってヘリの上だったからなんとなかったけど市街地の中で押す可能性だって十二分にあったわけじゃないですか。うーん、なんだかなあ。

さて、ラストで完全にジェリコの肉体はビルのものになってしまったんでしょうか。本作では善のビル、悪のジェリコと対照的な関係でしたが僕はどうもジェリコが気の毒に思えて仕方ありません。なぜなら家庭環境は劣悪でしたし、頭部に傷を負ったせいであんなサイコパスじみた性格になったのではないかと考えたからです。個人的にジェリコがしっかり自力で更生する様を描いて欲しかったけどあれじゃ事実上の死刑執行ですね……ただこんな更生もたまにはありなのかな。
それにしてもジルは強姦まがいのことをされたにも関わらずよくジェリコを受け入れられたなあ。ハッピーエンドにするためでしょうが彼をビルとして認識するための気持ちの整理とかの描写がなさすぎで強引に感じましたよ。
けれども娘がごく自然にジェリコに懐いている様は見ていてほっこりしました。

余談ですが本作のアリス・イヴってリース・ウィザースプーンに滅茶苦茶似てないですか?スタッフロールを観るまで完全に勘違いしてましたよ。

スポンサーリンク