クラウド アトラス ネタバレナシとネタバレアリ感想

こんな映画観たことない!

ネタバレなし

※いつもは3行程度のあらすじを書くんですが6つ分も書くとかなり膨大になるため割愛。

原作はデイヴィッド・ミッチェルの同名小説ですがそっちは未見で本作を鑑賞しました。映画を700本ほど観ましたがこれに似た映画を僕は知りません。興行的には成功とは言えませんがこれだけの予算をかけてとんでもない実験作を世に生み出した功績に拍手を送りたいです!
172分とかなり長めですが、個人的にはあっという間に観終わってしまいました、オススメですよ。初見だとおそらく相当混乱すること間違いなしでしょうがそれぞれの時代の主人公格の登場人物の体のどこかに彗星の痣があるのでそれに注意して話を整理していくといいでしょう。
ただしヌードシーンがあるので苦手な人は注意。

ネタバレあり

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てっきり6つの物語が1つに収束するような映画かと思っていたんですが別にそういうわけではなくせいぜいそれぞれの時代にゆるーい繋がりがあるくらいでしたね。またキャストが複数の役を演じていますが別に血縁関係があるわけでも無いし、もしかして輪廻転成しているのかな、と匂わす程度だったのにはちょっとがっかりしました。でも音楽の使い方がすごくうまいせいか焦燥感を煽るBGMで各エピソードの手に汗握るような場面を詰めこんだり、ラストでは壮大なストリングスでそれぞれの物語にピリオドを打ったりと、自然な感じ一本にまとめているのが本当にすごい!
それとエンドロールで誰が何を演じたか明かすところは答え合わせみたいで楽しかったです。特に闇医者のハル・ベリーとメキシコ人のペ・ドゥナはメチャクチャ驚きましたよ。性別や種族を超えたキャスティング人を形成するのは魂であり体じゃないってことを言いたいのかな。ラナ・ウォシャウスキー監督が性転換手術を受けたトランスジェンダーであるという背景からもなんだかそう察してしまいます。

さて老人ホームの話だけやたらと評判が悪いですね。確かに興味を惹かれるような展開ではありませんでしたが1つくらいコメディ調の話があった方がいいテコ入れになるのでいたしかたないかなって感じです。せいぜい30分程度の話ですしね。
僕がもっとも惹かれたのは2144年のクローンの世界の話。すごく切なかったです。なんだかんだこれが一番人気ありますね。
ソンミが終盤で語った「死は扉にすぎない。閉じた時また次の扉が開く」というのが本作のテーマといえるでしょうね。

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