レプリカズ ネタバレナシとネタバレアリ感想

複製された家族と共に

ネタバレなし

あらすじ


バイオナイン産業に勤める神経化学者のウィリアムは死んだ直後の人間の意識を機械に移植する研究をしていた。ある日、交通事故で自分以外の家族全員を失ってしまう。彼は自身の技術を利用して家族のクローンを作ることに成功するが……


評価はかなり低めですし、オススメできません。中盤まではクローンをテーマにしたSFヒューマンドラマって感じですが終盤は取ってつけたようなサスペンス要素が加わるというなんだか不思議な映画でした。ちなみに結構な赤字だそうです。

ネタバレあり

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いやー、まさかクローンを肯定するかのような結末になるとは思いませんでした。しかもウィリアムが金儲けのために富裕層相手にクローンビジネスに手をつけるなんてね。ひょっとして完全に死んだのはエドだけかな?というかこういうオチなら良き友人である彼のクローンも作ってあげるべきなような……(笑)ただ巻き込まれただけなのに可哀想すぎますよ。それにオリジナルのウィリアムはビーチで悠々自適に暮らして、クローンの方は仕事とかなんか不公平じゃないでしょうか。見た目さえまともなら345こそビーチに行くべきなんですけどね……

さて、僕が一番呆れたのはゾーイのこと。ポッドが1つ足りないせいで家族を1人諦めなくてはならないという展開でしたが、記憶を改竄できるならクローン完成後、一旦家族全員からゾーイの記憶を消して、空いたポッドでゾーイを複製し、その後、再び家族全員分の記憶を元に戻せばなんの問題もないのでは……と初めは思ってました。しかしウィリアムが泣きながらゾーイの物を処分したり、落書きを消す様を見て「ああ、そんなことはできやしないんだな」と察し、そういった考えは消し飛びました。
ところがラストでゾーイと再会を果たしているシーンでは思わず空いた口がふさがりませんでしたよ。なんだよできるんじゃん!ってあの涙は一体なんだったのか……

そもそもバイオナインの魔の手から逃げられたことで吹っ飛んじゃってますが、子供達が自分がクローンだと知ったときの苦悩とかゾーイを一時的とはいえ殺すような形になってしまったウィリアムに対するモナの怒りとかそういうゴタゴタがないわけないのにそれを全部省いてハッピーエンドに直行しているからあまりにも出来すぎたかんじに見えてくるんですよ。そこら辺、もう少し尺を伸ばしてきっちり描写すれば評判もよかったように思えますね。

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