自警は必要か否か
ネタバレなし
あらすじ
外科医のポールは家族と共に平和に暮らしていた。ある日、自身が留守の間強盗に押入られ妻のルーシーは殺され、娘のジョーダンは昏睡状態に陥ってしまった。復讐に燃えた彼は悪党どもを懲らしめるため立ち上がる。
原作は1974年の映画「狼よさらば」ですがそっちは未見で本作を鑑賞しました。
評価はぼちぼち。アクションはまあまあド派手なんで暇つぶしにはなりましたよ。
ただし、R-15指定の作品なだけあってグロテスクな表現があるので苦手な人は注意。
ネタバレあり
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タイトルを直訳すると「死の願い」といったところでしょうか。ポールが悪党どもを憎む気持ちが如実に現れています。
さて本作の最大のテーマといえばやはり自警についてでしょう。何かあってからでは遅いので防衛手段が欲しい市民と何かあってからじゃないと動けないし、そもそも人手が足りない警察との溝はなかなか埋められませんね。僕自身、この難しい問題を解決する術はわかりません。それに対し、この映画の答えは「やっちゃだめだけどやるしかないよね、やっちゃだめだけど」みたいにすごい曖昧なもので終わらせているように見えました。ポールは銃を二度と使わないという誓いを刑事の前でしただけで殺人の罪を償ってないわけですからこれくらいの落とし所が妥当なのかな(僕としてはなんだかんだ償ってほしかったけど)。
彼がもう自警をすることはないでしょう。ラストで置き引きに向かって指の銃を向けて終わるのが印象的ですが、物騒なことは警察に任せるに限ります。それに生きているのは腕っぷしが強いからではなくピタゴラスイッチのようなボウリングボールのおかげですもんね(笑)
ところでたしか2006年にシルベスター・スタローンが監督兼主演で映画化されるという企画もあったんですがポシャってしまったのはご存知ですか。こっちはポールの職業を警官に変更していてちょっと興味深かったので残念です。
また2012年に本作の脚本を務めたジョー・カーナハンがメガホンを取る予定だったようですが、そっちの主演はなんとリーアム・ニーソンを起用する動きがあったというから驚きです。それも面白そうですが彼が主演だと他の映画でも似たようなことばかりやってるせいでテーマがぶれてしまうような気がします。
結果的にイーライ・ロス監督で良かったと思いますよ。彼が得意とする生々しい描写がよく合っているように感じました。
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