ジャッジ 裁かれる判事 ネタバレナシとネタバレアリ感想

それぞれの判断

ネタバレなし

あらすじ


ダーティーな弁護士ハンクは母の訃報を聞きつけ、故郷インディアナに帰って来る。判事を務める父ジョセフと相変わらずそりが合わないながらも葬儀を終わらせた次の日、父が殺人の容疑で逮捕されてしまう。ハンクは弁護を試みるが……


硬派な法廷サスペンスとみせかけた家族がテーマのヒューマンドラマって感じでした。
評価はぼちぼち。僕としてもそんなにオススメできるほどの作品ではないかな。

ネタバレあり

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正直、裁判の内容はそれほど面白くなかったです。結局あの監視カメラの映像を見てジョセフが殺したことを確信してしまうところで実質決着がついてしまっているのが残念。あそこからハンクの本量である小賢しい弁護が始まると期待していたのでね。

一番印象的だったのはやっぱりジョセフのトイレのシーン。本作は吐瀉物こそあまり映さなかったのに排泄物のほうはかなり生々しくカメラで捉えていたので驚きましたよ。あれだけ忌み嫌っていたハンクが嫌な顔一つせず父の世話をするなんて感動的でした(まあそのあとまた大げんかするんだけど)。
ジョセフ役は元々ジャック・ニコルソンが予定されていたようですが7歳上のロバート・デュヴァルに代わってよかったと思われます。やはりあの役を演じるにはより老いていたほうがベストでしょう。

よくわからなかったのがハンクとグレンが父のことを判事と呼んでいた件。自分のことをそう呼べと教育されたのか、それにしては中盤以降一切そんな風に呼んでなかったしいまいち釈然としません。

それと余談ですが本作のポスターが判事席に座るジョセフの前にハンクが立っている構図のせいかまるでハンクが裁かれる被告人のように見えるのは僕だけでしょうか(笑)いやでも冗談抜きに最初は彼が訴えられる映画かと思いましたよ。

さて、タイトルにあるJudgeはもちろん判事のことを指していますが、僕は判断の意味の方も示していると思います。
この映画では過去のたくさんの重大な判断が出てくるわけです。
例えばジョセフがハンクに対して厳しくしすぎたこと、ハンクが家族と背を向けてしまいがちなこと、サムが娘に父親の正体を黙っていること、ジョセフがブラックウェルに甘い判決を下したこと、そしてまだ先のことですがハンクが離婚するかどうかということなど、そのどれもが人生における大きな分岐点となっています。それが正しいかどうかは後にならないとわからないんですよね。
常に正しい判断ができたらいいのになあ……

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