マネーモンスター ネタバレナシとネタバレアリ感想

投資の責任は何処へ

ネタバレあり

あらすじ


人気番組「マネーモンスター」の放送中にカイルという謎の男が番組をジャックする。彼は司会者ゲイツを人質に取り、自分が買った株が暴落した件について説明を求めるのであった。


シンプルに期待はずれでした。おすすめはしません。
ちなみに監督はジョディ・フォスター。意外と映画撮ってるの知られてないですよね。

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結局カイルに共感できるかどうかで評価が大きく変わりそうですね。僕は全く同情できませんでした。彼が主張していた不正操作は確かにあったものの、それは所詮結果論であり、ゲイツをはじめ誰もが信じない眉唾物でした。
それにウォルトがラストでカイルを筋道立てて口撃していましたが、彼の答えは「間違いを認めなきゃ、爆発させる」というただの脅迫文句で議論を一方的に切り上げただけです。ここに正確なロジック(そんなもんおそらくない)で返せないあたり、ただの投資に負けて当たり散らしている人にしか見えません。恋人にブチギレられているところなんか本当に痛快でしたよ(笑)
社会派の映画っぽくしたいなら、庶民の投資はギャンブルに近いという事実をしっかりメッセージとして伝えるくらいの内容を期待していたんですが、ただの勧善懲悪じみたエンタメ映画に成り果ててしまいました。

それとどうも釈然としないのはパティが「来週の番組はどんな内容にしようか」みたいなことを抜かしていること。いやいや、最低でも休止、下手すりゃ打切りでしょ!とツッコミたくなるのは日本人的な考えなのかな。あれだけの事件を起こして平然と放送を続けようなんてネットや他のメディアが黙ってないと思うんだけどな。だって自分らの命のためとはいえ、爆弾男を外に出しているわけですからね。「関係ない人を巻き込むわけにはいかない」くらいメディアの人間が言えないでどうするんですか……

しかし個人的にはあの下品なWBSのようなマネーモンスターのような番組を現実で観てみたいなと思う一面もあります。ド派手で軽快なジョークで日本経済を斬るようなバラエティは普通のニュースに飽きた時は良さそう……特にジョージ・クルーニーの珍妙なダンスがツボでした。

余談ですが、気になって調べたところ、電波ジャックならいくつか事例があるみたいですが、番組そのものをジャックされたケースは見つかりませんでした。まあ普通に考えればそうですよね。スタジオ収録のものなら仮にその場では成功しても映像が放送されるわけないし、生放送ならなおのことすぐ警察に囲まれてしまいますもん。よっぽどの思想犯じゃなきゃ手を出さないでしょうな。

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