あの死体はなんだったんだよ!
ネタバレなし
あらすじ
束縛の強い夫エイドリアンに囚われていた妻セシリアは命からがら屋敷から抜け出す。後に避難先で彼が自殺したことを聞かされるが、最新技術を駆使した透明になるスーツで彼女を苦しめるのであった……
1933年の同名映画をリブートをした作品ですが、そっちは未見で本作を鑑賞。
多少粗はあるものの透明人間がいるかのように見せるアイデアが溢れていてメチャクチャ面白かったです。どちらかといえば女性の方が楽しめるでしょうね。
ただし、ホラー映画なだけあってビックリするシーンがいくつかあるので心臓が弱い人はご注意を。
ネタバレあり
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この映画を観た後でどうしてもモヤモヤしてしまうのは、なんといってもエイドリアンの偽の死体。あの死体の写真はトムと協力していくらでも偽装できますが、流石に死体そのものがなければ警察は自殺と断定できないでしょうに。
そもそもトムは精神病棟にて「今ならやり直せる、3人で暮らすんだ」と諭されていましたが具体的にどうするつもりだったのかよくわかりませんね。エイドリアンは存在しない者としてこそこそ暮らすつもりだったのかな。というかこの選択も妹さえ殺してなかったらすがりついたのかもしれないのに……
あと大して重要じゃないんで別にいいんですがジェームズはあの姉妹にとってどういう存在だったんでしょう。色々考えたけどしっくりものが見つかりませんでした。
本作の一番好きなところはセシリアがとにかくタフなこと。自分の腕に万年筆をぶっ刺すなんて相当な根性がなきゃできないでしょう。エイドリアンに一番悩まされる人間でありながら絶対に殺されないという面白い立ち位置だったのも良かったですね。ヒステリックに喚くだけの主人公ではなく敵に立ち向かう様は束縛野郎に悩まされる全世界の女性に勇気を与えたのではないでしょうか。
元々ジョニー・デップが主演でリメイクされる予定だったみたいですが、それだときっとエイドリアン目線での映画になっていたでしょうね。女性を主人公にしたのは大正解だったと言えるでしょう。
最後、エイドリアンの子供を産むか産まないかは明確にしませんでしたが、アメリカじゃ今、結構デリケートな問題っぽいんでぼかしたのかな。
観返すと終盤でエイドリアンが用意した数種類のディナーの中からセシリアがステーキを選んだのはテーブルにナイフを置かせるためだったということに気づきました。いやー、恐ろしい女性ですね(笑)
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