chatGPTに作らせたのか?
ネタバレなし
あらすじ
妻子持ちの会計士ハッチは、郊外にて平凡な暮らしをしていた。ある日、家に強盗が押し入り、抵抗することなくいくらかの紙幣を差し出す。ところが後日、その中にあったはずの娘の大事なブレスレットを取り返すため、彼は立ち上がる。
プロットを読めばわかるように何の新鮮さもないです。強いて言うならついにボブ・オデンカークみたいな地味な俳優までこういった映画に出るようになったかという驚きがあるくらい。マジで今流行りのchatGPTに脚本書かせてたらこうなるんじゃないかってくらい既視感だらけの90分でした。ただアクションや映像はド派手なんでそっち方面は期待して問題ないです。
結構グロテスクなシーンが多いので苦手な人は要注意。
ネタバレあり
序盤で強盗夫婦にあえて抵抗しなかったり、彼らも貧しさ故に犯罪に手を染めていると知り、ハッチがどうしようもなくなり、壁に八つ当たりする場面までは意外と社会派作品なのかな、なんてワクワクしていたんですが、終盤あたりではただのおバカ無双映画みたいになっていたのはがっかりでした。せめてあの3人のうち誰か1人くらい犠牲になってもいいんじゃないかな。
戦闘シーンなんかはバスの中での戦いが一番熱かったです。ていうか振り返ってみればこのときのハッチが一番劣勢でしたよね?後はもう基本一方的だったような……狭いところが苦手なのかな。
それと冒頭の「ドン!ドン!」という音ともに毎日が過ぎ去るという演出は、なんだか退屈な日常にうんざりして爆発寸前だという印象を受けたんですけど別にハッチはそういう部分を強く求めてなかったはずなんであまり適してないのではないかと感じました。
それからハッチは存在するはずのない謎めいた男という立ち位置なのに敵相手にベラベラ喋りすぎてなんだかカッコ悪いです。注目されなさすぎなので自分からアピールする男みたいで。
余談ですが、nobodyとかnothingみたいな単語って日本語に訳すのって大変ですよね。僕も学生時代「何もないを意味する名詞」を理解するのに苦労しましたよ。ラストで決め台詞「俺はノーバディ」というのも存在しないという意味と冴えない人間というダブルミーニングに適した日本語がないため英単語を訳さずそのまま喋らせたんでしょう。
続編の予定も計画されているようでおまけに「ジョン・ウィック」とクロスオーバーするかもなんて言われてるんですが、僕はあの映画あんまり好きじゃないんでできれば勘弁願いたいです。