シャッター・アイランド ネタバレナシとネタバレアリ感想

解釈が分かれすぎ

ネタバレなし

あらすじ


精神異常犯罪者たちが集まる病院がある島で1人の患者が失踪した。連邦保安官のテディとチャックは捜査に乗り出すが……


解釈が分かれる映画といったらこれですかね。結構頭を使うと思いますのでどっしり構えて観ましょう。
マーティン・スコセッシ監督はやはりすごいと感じた良作です。

ネタバレあり

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さて、この作品には2種類の解釈があるでしょう。

おそらく大勢の人は「テディはあの病院で収容されていたレディスだ」という患者説を支持していると思います。まあ僕も初見ではコレでした。そしてこの説に行きついた人はもう一つの説を考えてもいない人ばかりでしょう。ですから患者説を支持している人からは本作は評価が低い気がします。予告編を観た方なら尚更でしょう、「衝撃の結末」と煽っていたんですから。精神病棟が舞台の作品で主人公が患者だったなんていうのは定番中の定番なオチですもんね。
もちろん最後、テディは正気に戻りましたよ。そうでなければあのラストの「モンスターとして生きるか、善人として死ぬか」というセリフが意味不明になってしまいます。悲しい終わり方でしたね。

ところが「実はテディは正常なのにも関わらず病院の罠により患者に仕立てあげられてしまう」という陰謀説があります。つまりレイチェルは本当に失踪したということです。こうなると話がかなり変わってきますが一理あるようにも見えます。ちなみに僕はネットで感想を観るまでは思いもつきませんでした、恥ずかしいです……

他にもテディはロボトミーの手術現場を抑える為にわざとおかしくなったフリをしていたという解釈もあるようですが、さすがにそれはないでしょう。あの状況から逃げるのは困難ですし、映像がところどころ辻褄が合わないのは彼が妄想に囚われていた証拠です。

この2つの解釈……実はどちらが正しいというよりどちらも正しいのではないでしょうか?
皆さん隠し絵はご存知でしょうか?トリックアートとも言いますが、「嫁と義母」なんかが有名ですね。あれは「嫁に見える絵」でも「義母に見える絵」でもなく「嫁にも義母にも見える絵」であることが本質でしょう。
それと同じように本作も「患者説陰謀説、両方捉えることができる映画」であることが本質ではないでしょうか。
この作品はロボトミー手術や妄想がテーマなので人間の脳によって見方が変わることを伝えたいのではないか……僕はそう考えます。

ただ今はなき公式サイトにチェックシートなるものがあったようでそれには解答が載っていたみたいですが、それによれば患者説が正しいそうです。トホホ……

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